人生を快適にするための生前整理とは? 身辺整理の必要性を解説!
あなたは、身辺整理や生前整理について考えたことがありますか? 生きているうちに行う身の回りの整理が「生前整理」です。「自分が死んだ後、誰にも迷惑をかけたくない」という思いから、若くして身辺整理を始める人も増えてきています。しかし、いざ整理しようと思っても「何から始めたらよいのかわからない」「不用品が多すぎて困っている」という人も多いのではないでしょうか。この記事では、生前に行う身辺整理の目的や方法について詳しく解説します。
- 身辺整理とは?
- 身辺整理すべきものとは?
- 身辺整理ノートのすすめ
- 身辺整理で生じた不用品の片付け方
- デジタル身辺整理とは?
- 身辺整理・生前整理の業者選び
- 身辺整理・生前整理に関するよくある質問
この記事を読むことで、いつ、どのように身辺整理をするべきなのかわかるはずです。早めに準備を始めて、残りの人生を不安なく過ごしましょう。
1.身辺整理とは?
まずは、身辺整理について詳しく解説します。きっかけや目的にはどのようなものがあるのでしょうか。
1-1.身辺整理と生前整理はどう違うのか?
身辺整理と生前整理には、実は少し違いがあります。どちらも身の回りのものを整理することを指すことは確かでしょう。身辺整理は不要なものを減らして生活しやすい環境を手に入れるために行うものです。そして、生前整理は自分の死後、残した遺族に遺品整理の負担をかけないために行います。つまり、今後の人生のために行うのが身辺整理で、家族のために行うのが生前整理ということです。
1-2.整理を考えるきっかけとは?
整理を考えるきっかけは人それぞれです。特に多いのが、退職や子どもの結婚などの転機が訪れたときでしょう。定年退職をして第二の人生を始めるときなどに、身の回りの整理を始める人も少なくありません。きっかけは何でもよいのです。自分が「必要だ」と思ったときが、身辺整理を始めるきっかけでしょう。
1-3.なぜ必要なのか?
身辺整理を行う目的は、今後の生活をよいものにすることです。不要なものを処分し、すっきりとした部屋で新しい生活を始めるために整理を行います。そして、生前整理は老後の人生を快適なものにすることが主な目的です。年齢を重ねると体は不自由になり、思うように身の回りを整理することが難しくなってきます。そうなる前に、老後の生活に備えて身辺整理を行うのです。そのため、できるだけ体力があるうちに行うのが望ましいでしょう。身の回りにある不用品が増えれば増えるほど、整理は大変になります。「いるものかいらないものか判断できない」「重たいものを運ぶことができない」という状態になる前に始めるようにしましょう。
2.身辺整理すべきものとは?
では、どのようなものを整理するべきなのでしょうか。具体的にご紹介します。
2-1.財産の整理
まずは、財産のことを考えましょう。自分が所有している財産を正確に把握し、今後その財産をどのように使うのか、どのように残すのか決めていきます。できれば、財産目録を作成しておきましょう。書き留めておくことで、判断力が低下したときも役に立つはずです。財産が多い人は、弁護士に相談することもおすすめします。
2-2.人間関係の整理
人間関係の整理も必要です。「昔は仲がよかったのに会わなくなった人」「感謝を伝えたいけれど伝えていない人」はいませんか?そういった人間関係の「気になっていること」に、しっかりとけじめをつけておきましょう。「何となく心残りがある」という状態では、なかなか前にすすむことができません。
2-3.思い出の品を整理
思い出の品は捨てにくいものです。しかし、過去の思い出をいつまでも残しておくのは、必ずしもよいことではないでしょう。部屋の中にある思い出の品を集めてみてください。「使うことはないけれど捨てられない」というものはありませんか? そういったものが収納スペースをし、快適な生活を送りにくくしていることもあるでしょう。新しい人生を歩き始めるためにも、過去の自分と決別することも大切です。
2-4.不用品の処理
身辺整理の最終目標は、家をきれいにすることです。身辺整理をすると、必ず不用品が出てきます。不用品をすっきりと処分して、暮らしやすい家を作り出しましょう。自分にとって不要なものを処分することで、心まですっきりするはずです。
3.身辺整理ノートのすすめ
「身辺整理ノート」というものをご存じでしょうか? 最近はこのノートを作成する人が増えてきています。
3-1.整理用ノートとは?
身辺整理ノートは、別名「エンディングノート」と言います。その名のとおり、人生の最後に備えて書くノートのことです。今後、何をどう整理するべきなのかを書き留めるために使います。また、自分の死後、家族に伝えたいことを記録しておくものでもあり、悔いなく人生を終えるための重要なものとなるでしょう。
3-2.何を書くのか?
身辺整理ノートは、遺言状とは異なります。形式などは特に決まっていないため、自分が書きやすいように書いていきましょう。たとえば、今後整理したいものや、自分が死んだ後に残ったものをどう処分してほしいか、家族に残したい言葉などを書き留めておきます。財産にかかわることも記載しておくと、忘れずに済むためおすすめです。
3-3.何のために書くのか?
身辺整理ノートは、やり残したことがないように今後の人生を過ごすために書くものです。また、自分が死んだ後で家族に迷惑をかけないためのものでもあるでしょう。年老いて判断力が鈍ってしまっても、このノートがあれば安心ですよね。そして、自分が今後の人生で何をしたいのか、どのように死にたいのかを考えることができるでしょう。
4.身辺整理で生じた不用品の片付け方
身辺整理をすると必ず不用品が出ます。どのように片付けたらよいのか、その方法や注意点をご紹介しましょう。
4-1.処分方法別に仕分けをする
処分に困る不用品と言えば、家電や粗大ゴミ・思い出の品などです。それぞれの処分方法について解説します。
4-1-1.家電は買い取りがおすすめ!
家電を処分する際は、家電リサイクル法について把握しておく必要があります。テレビや冷蔵庫・エアコン・洗濯機を処分する際は、リサイクル料金を支払って小売店に回収してもらう必要があるのです。しかし、まだ使える状態の家電であれば、リサイクルショップや不用品回収業者などに買い取ってもらうことをおすすめします。製造から5年以内のもので状態がきれいなら、高額で買い取ってもらえる可能性があるでしょう。
4-1-2.粗大ゴミは手続きを忘れずに!
大型の家具などは、自治体が回収する粗大ゴミとして捨てることになります。粗大ゴミの捨て方は自治体によって異なりますので事前に確認しておきましょう。一般的には、あらかじめ自治体に回収日と料金を確認し、粗大ゴミシールを貼って指定の回収場所に捨てる必要があります。粗大ゴミシールはコンビニや郵便局で購入することになるでしょう。
4-1-3.思い出の品はできるだけ処分!
思い出の品を捨てることには抵抗があると思います。しかし、年齢を重ねるとその分ものに対する「執着心」が強くなり、さらに捨てにくくなるのです。判断力がしっかりしているうちに、自分の意思で処分する必要があるでしょう。捨てるべきか判断できない場合は、今後の人生に必要であるかどうかを考えてみてください。必要ないと判断したものは、きっぱりと捨てていきましょう。
4-2.仕分けする際の注意点
不用品を仕分けする際は、自分にとって「必要なものか」「そうでないものか」の判断が重要なポイントです。もし、判断に迷ったものがあったときは、すぐに処分する必要はありません。処分してしまってから後悔しても遅いのです。いったんは手元に残し、1か月ほど時間がたってから再び考えてみてください。冷静に考えてみると「やっぱり不要なものだ」と簡単に判断できる場合もあるでしょう。そうすることで、心置きなく処分することができるようになります。
4-3.不用品回収の方法とは?
不用品の処分には、自治体が回収する粗大ゴミやリサイクルショップを利用する方法があります。近所にリサイクルショップがある場合は、不用品をまとめて持ち込んでみてはいかがでしょうか。ただし、状態が悪いものは買い取り不可になる場合もあります。そこで、買い取りも行っている不用品回収業者を利用する方法がおすすめです。状態のよいものは買い取り・悪いものは回収という形で不用品を処分してくれるため、確実な方法と言えるでしょう。出張回収サービスを利用すれば、自分で不用品を持ち運ぶ必要もありません。
5.デジタル身辺整理とは?
近年は「デジタル身辺整理」という言葉をよく耳にするようになりました。高齢者でもパソコンやスマホを持つ時代になった今、デジタル身辺整理も必要不可欠です。
5-1.デジタル世界の身辺整理とは?
パソコンやスマホなどには、大量の情報が含まれています。その中には、大切に扱うべき情報もあるでしょう。そういったものを整理しておくことも必要です。デジタル世界における身辺整理にはいろいろと手順が必要であるため、しっかりと把握しておきましょう。
5-2.SNSを整理しよう!
フェイスブックなどのSNSは、アカウントを削除するか退会する方法で整理することができます。アカウントを削除することで一時的に使用できなくなりますが、後から再開することも可能です。また、SNSを退会してしまうことも一つの手でしょう。退会することで、登録していたデータをすべて削除することができます。
5-3.スマホのデータ処理も忘れずに!
スマホやパソコンには大量のデータが入っています。写真や動画・クレジット情報など、流出を避けたい情報もあるでしょう。そういった情報をそのままにして、もし自分が死んだら…と考えると怖いですよね。データ処理は定期的に行い、万が一のときに備えておくことも身辺整理の一つではないでしょうか。
5-4.デジタルデータはどう整理するのか?
デジタルデータの整理方法としておすすめなのが、データの消去またはデジタル化です。パソコンやスマホに入っているデータを消去するには、専用のソフトを使う方法や物理的に破壊する方法があります。写真などの思い出の品を残しておきたい場合は、デジタル化して1枚のDVDにまとめておくとよいでしょう。データの量を大幅に減らすことで遺品整理も楽になるはずです。
6.身辺整理・生前整理の業者選び
身辺整理や生前整理を業者に依頼する方法もあります。どのようなときに依頼するべきなのか、業者選びのポイントなどをご紹介しましょう。
6-1.業者に依頼するべきなのは?
身辺整理や生前整理を業者に依頼する方法もあります。最近はこういった作業を代行する業者が増えているのです。以下のようなケースでは、業者に依頼した方がよいでしょう。
- 不用品が大量にある
- 不用品の分別が難しい
- 大型のものが多く、自分では動かすことができない
- 短期間で身辺整理をする必要がある
6-2.業者による粗大ゴミ処理について
自分で身辺整理や生前整理を行う場合、最も困るのが大型の不用品が出たときでしょう。自治体が回収する粗大ゴミとして捨てるには、費用だけでなく労力が必要です。「回収場所まで自分で運ぶことができない」という場合も多いでしょう。そんなときも、業者に依頼すると便利です。処分費用はかかりますが、自分で粗大ゴミに出す方法と比べて大きく負担を軽減することができます。
6-3.業者を選ぶ際のポイント
では、どのような業者に整理を依頼すればよいのでしょうか。おすすめは、以下のような業者です。
- 出張回収が可能である
- 買い取りも同時に行っている
- 廃棄物収集運搬業や古物商の許可を得ている
- 無料見積もりサービスがある
- 見積書の内容が明確である
また、インターネットでその業者を利用したことがある人たちの口コミを探してみましょう。良心的な業者かどうかを見極める上で、大変参考になります。
7.身辺整理・生前整理に関するよくある質問
身辺整理や生前整理を検討している人が感じるであろう疑問とその回答をまとめてみました。
7-1.身辺整理をすることで死が近づくような気持ちにはなりませんか?
A.身辺整理の目的は、その後の人生をよりよく過ごすことです。身の回りをすっきりした状態にすることで、残りの人生をどう過ごしたいか考えるきっかけにもなるでしょう。目的を明確にしていれば、後ろ向きな気持ちにはなりません。
7-2.思い出の品を捨てることができません。どのような基準で処分すればよいでしょうか?
A.何年も箱にしまいこんであるもの、過去の栄光として残しているものは、思いきって捨ててください。「人からもらったものだから」という理由だけで残しておくのもやめましょう。このように、自分なりの基準を決めておくと、仕分けが楽にできるようになります。
7-3.回収だけでなく買い取りを希望します。高く買い取ってもらうにはどうしたらよいですか?
A.できるだけきれいに掃除をして、付属品があればすべてそろえておきましょう。購入したときの状態に近づけることが、高価買い取りのポイントです。
7-4.身辺整理ノートは遺言状の代わりになりますか?
A.身辺整理ノートには法的拘束力がないため、遺言状の代わりにはなりません。特に、財産相続については正式な遺言状に書くことが必要です。
7-5.身辺整理や生前整理の相談窓口にはどのようなところがありますか?
A.相談先としては、生前整理普及協会という社団法人があります。
http://www.seizenseiri.net/
また、不用品の回収や買い取りを業者に依頼する場合は「エコアース東京」にご相談ください。
https://www.ecoecoearth.com/
まとめ
いかがでしたでしょうか。身辺整理や生前整理を行う目的や方法をまとめて解説しました。残りの人生をよりよいものにするためには、身の回りの整理が必要不可欠です。自分が生きてきた人生を振り返る、よいきっかけにもなるのではないでしょうか。ぜひこの記事を参考にして、納得できる身辺整理を行ってください。